入浴介助の手順と注意点、必要な介護用品、入浴介助の方法などについて

公開日:2023/06/22

入浴介助の準備

入浴介助は、在宅介護の中でも負担の大きい介助の1つです。
入浴介助の正しい手順、安全に介助するための注意点やポイント、介助者自身の負担を軽減する方法など、在宅での入浴介助の方法をご紹介いたします。

在宅介護における入浴介助の目的

入浴は、私たちが日常生活を送る上で欠かせない習慣です。 介護が必要か否かにかかわらず、お風呂の時間を楽しみにしている方は多いでしょう。 では、そもそも入浴にはどのような目的があるのでしょうか。在宅介護の観点から、入浴の目的や効果、介助の重要性についてご紹介します。

身体を清潔に保ち健康を維持する

入浴介助のもっとも大きな目的は、要介護者の身体を清潔に保つことです。入浴しないで過ごしていると、皮膚に汚れや細菌が付着したままになり、身体を清潔に保つことができません。 また、入浴時は要介護者が衣服を脱ぐため、身体の状態をチェックするのに適したタイミングでもあります。介助者が要介護者の身体の状態を日々確認しておくことで、早めの対策や治療につなげることができます。  

入浴によるリラックス効果を得る

入浴は、心身の健康維持にも大きく役立ちます。温熱作用により体温が上がり、血液の循環が促進されると、新陳代謝が高まります。また、浮力がかかることで筋肉や関節の緊張がほぐれ、身体の痛みが和らぐこともあります。 さらに、入浴すると副交感神経の働きが優位になり、リラックス作用をもたらしますので、睡眠の質の向上・疲労回復・イライラの解消などの効果も期待できるでしょう。 入浴することで体臭も軽減されますので、要介護者が周囲の方とのコミュニケーションを取りやすくなるというメリットもあります。  

入浴前の準備・注意点

まずは、入浴前の準備と注意点をご紹介します。要介護者になるべく負担をかけず、安全でスムーズな介助を行うためには、万全の準備を整えておくことが大切です。 要介護者の状態によっては、入浴で体調が悪化してしまう可能性もありますので、本人が入浴できるかどうかを介助者が慎重に判断しなければなりません。  

要介護者の体調確認

入浴時は血圧や心拍数が大きく変動するため、身体に負担がかかりやすくなります。事前に要介護者の体温や血圧、脈拍数などを測って健康状態を確認し、異常や変化が見られる場合は入浴を控えてください。本人が不調を訴えるようであれば、無理に入浴を行わずシャワー浴だけにとどめたり、蒸したタオルで身体を拭いたりなど、別の方法を検討して柔軟に対応します。 また、入浴のタイミングにも注意が必要です。空腹時に入浴すると、水分不足や血糖値の低下から体調不良を招くおそれがあります。食後すぐの入浴も消化不良の原因となりますので避けるようにします。  

転倒事故が起きないよう周辺環境の準備

脱衣所や浴室は、床が濡れていることが多いため、転倒事故の発生リスクが高くなっています。また、要介護者は衣服や靴など身体を守れるものを身につけておらず、身体機能も低下しているため、転倒すると大きな怪我につながる可能性があります。 入浴介助の前に、脱衣所につまずきの原因となるような障害物が置かれていないか、浴室内の床が滑りやすくなっていないかを確認しておきます。ぬめりがないよう丁寧に清掃する、石けん成分が残らないよう洗い流すなど、事故が起きにくい環境を整えることが大切です。  

脱衣所・浴室内の温度調節

脱衣所と浴室内の温度差が大きいと、急激な温度変化によって血圧が大きく上下し、ショック症状を起こすことがあります。これはいわゆる「 ヒートショック」と呼ばれるもので、心筋梗塞や脳梗塞、大動脈解離などを引き起こすおそれがあるとされています。 特にヒートショックに注意すべき時期は、11~2月の冬場です。暖かいリビングから寒い脱衣所に移動して衣服を脱ぐと、寒さに対応するために血圧が上がります。そこでお湯を浴びると血圧が下降し、ヒートショックが起こりやすくなります。 また、昔ながらの家屋は外気の影響を受けやすく、脱衣所が冷え込んでいることも多いでしょう。温度変化を軽減するために、暖房器具を置くなどの工夫が大切です。 浴室内は、エアコンがあればそれを使い、なければ壁や浴槽・バスボードにシャワーでお湯をかけて浴室の温度を上げておきます。冷たい床に直接触れないよう、すのこを敷くなどの対策も効果的です。  

入浴介助で必要なもの

  入浴介助を行う前に、まずは必要なものを揃えましょう。途中で足りないものに気づいてその場を離れ、要介護者を独りにしてしまうと、思わぬ事故につながりかねません。適切なケアをすみやかに行うためにも、事前の準備は必須です。今回は、入浴介助の必需品と併せて、用意しておくと便利なものを紹介いたします。  

入浴介助の必需品

 

・柔らかいスポンジなど

デリケートな肌を傷つけにくい、肌触りのよい素材がおすすめです。  

・ボディソープ

泡立てる手間を省くため、泡で出るタイプを使うのもよいでしょう。  

・転倒防止マット

転倒事故を防ぐため、洗い場や浴槽内に敷きます。  

・着替え(おむつ)

要介護者の状態に合わせ、必要なものを用意しておきましょう。  

・タオル

大判で吸水性が高いものを使うと、より手早く身体を拭けます。  

・シャワーチェア

シャワーチェア 介護用 ユクリア 主に身体を洗うときに使う椅子です。 背もたれ付き、肘掛け付きなどさまざまなタイプがありますので、要介護者の状態に合ったものを選ぶとよいでしょう。  

・シャンプーハット

シャンプーハット 大人用 介護用 洗髪時、目や耳に水が入るのを防ぎます。  

・入浴介助用防水エプロン

介助用エプロン 大人用 お風呂での介助 介助者が濡れないよう着用する、水を弾く素材のエプロンです。  

・滑りにくいサンダルや長靴

ゴム製などの滑りにくい靴を履き、介助者の転倒を防ぎます。  

・介護用手袋

衛生面への配慮として介助者が装着する、薄手の使い捨て手袋です。  

・シャワーキャリー

シャワーキャリー 介護用 お風呂 車椅子に乗っているなど、自力での歩行が難しい方の入浴に使います。 部屋から浴室への移動、シャワーもすべて座ったままで行うことができます。  

あると入浴介助がよりスムーズになる物品

  上記の必需品に加え、これから紹介する物品を揃えておくと、介助者・要介護者双方の負担を軽くしてくれる可能性があります。在宅介護を始めたばかりの方の場合、すぐにすべてを用意するのは難しいかもしれませんが、それぞれのメリットを知ってぜひ導入を検討してみてください。

すのこ・浴槽台

浴槽台 介護用 ユクリア 浴槽の中は滑りやすく、かつ洗い場との高低差がありますので、事前に浴槽内にすのこや浴槽台を設置しておくと転倒防止につながります。浴槽台は、浴槽内椅子や半身浴チェアと呼ばれることもあり、用途に合わせてさまざまなタイプがあります。 お風呂が深く、浴槽をまたいで出入りする動作が難しいときや、浴槽の底に座り込むのが難しい、立ち上がりづらいといった場合に便利です。また、浴槽台は入浴中の姿勢をサポートし、安定させる効果もあります。導入の際は、あらかじめ浴槽の内寸を確認しておきましょう。  

浴槽用手すり

入浴グリップ 介護用 ユクリア 浴槽用手すりは、浴槽の縁を挟んで固定する手すりです。洗い場から浴槽に入るためのまたぎ動作が難しいときに、手すりを支えにすることで転倒のリスクを軽減します。 工事不要ですぐに使うことができますが、浴槽の素材や縁幅、要介護者本人の体重を考慮した上で、適したものを選んでください。取り付けできる条件から外れると、大きな力がかったときに手すりがずれ、外れてしまう可能性があります。  

電動入浴リフト

入浴リフト 入浴支援リフト NL-600 電動入浴リフトは、浴槽の出入りや立ち・座りをサポートする介護用品です。自動で座面が昇降するため、座ったまま安全に浴槽の出入りができます。家庭向けの電動入浴リフトは、浴槽に置くだけで使用でき、工事が不要なものもあります。 吊り具等を使用して、浴槽への入浴や、浴室内でキャリーやストレッチャーへの移乗介助に使用できるものもあります。 浴槽をまたぎにくい、浴槽内での立ち座りが難しいなど、介助を受けながらの入浴が基本となる場合は導入を検討してもよいかもしれません。 また、体力に不安のある方や小柄な方が介助者で、自分より身体が大きな人の介助をしなければならない場合にも役立ちます。  

入浴介助者の服装

入浴介助者の服装は、半袖・半ズボンが基本です。ただし、介助中はかなり濡れる上、高温多湿で介助者自身も汗をかきやすい環境です。撥水加工されているものや、乾きやすい素材であればなおよいでしょう。先に必需品として挙げた入浴介助用エプロンがあると、濡れたときの気持ち悪さを気にすることなく介助を行えます。 また、浴室は非常に滑りやすいため、要介護者だけでなく介助者の転倒にも注意が必要です。ゴム製のサンダルや長靴を履くと安全に介助できるでしょう。  

入浴介助の手順・ポイント

事前の準備を済ませたら、いよいよ本格的な入浴介助に移ります。ここでは、入浴前・入浴中(洗い)・入浴中(浴槽の出入り)・入浴後の4つのステップに分けて、手順とポイントを解説していきます  

入浴前の介助方法

前項でお伝えした要介護者の体調のチェック、脱衣所・浴室内の温度調節が済んだら、入浴に向けて支度を進めていきます。入浴後に使うバスタオルや着替えをこのタイミングで用意しておくと慌てずに済みます。 自分が入浴するとき以上に準備することは多いですが、安全に入浴介助ができるよう流れを把握しておきましょう。  

浴槽にお湯を張る

介助者が適宜温度を確認しながら、浴槽にお湯を張ります。要介護者の中には、熱い・冷たいといった温度を感じにくい方もいるため、お湯が熱くなりすぎないよう注意します。血圧をはじめとした要介護者の体調、持病の有無などにもよりますが、目安は40℃程度です。

要介護者の水分補給を行う

入浴前に、要介護者に水またはお茶を飲んでもらい、水分を補給してもらいます。一度の入浴によって身体から失われる水分は 約800mlとも言われており、脱水症状や熱中症を引き起こすおそれもあります。また、脱水が進んで体内の水分が不足すると、血液が濃縮されて血栓ができやすくなるとされていますので、水分補給は大変重要です。

要介護者のトイレを済ませておく

浴室などの暖かい場所では、筋肉の緊張がほぐれやすくなるため、入浴中に失禁してしまう可能性があります。失禁の経験は、要介護者本人にとって大きなトラウマとなり、精神的に落ち込んでしまうケースもみられます。中には、次からの入浴を嫌がってしまう方もいるでしょう。本人の精神面に配慮し、浴室内の衛生状態を保つためにも、入浴前にトイレを済ませておくことが大切です。

脱衣介助を行う

ここまでを済ませたら、いよいよ入浴するための脱衣介助に移ります。脱衣中に転倒しないよう、要介護者を座らせた状態で行います。特にズボンを脱ぐときは、座っていてもバランスを崩しやすくなりますので要注意です。 本人の身体機能を維持し、自尊心を損なわないためにも、自分でできることはなるべく自分でやってもらいましょう。できない部分を介助者がサポートするときは、「ひじを曲げますね」「足を上げますよ」などとアクションごとに声をかけることが大切です。また、マヒや拘縮などで動かしにくい部位がある場合は無理に引っ張らず、支えながらゆっくりと介助します。 脱衣が済んだら、乾燥や傷、アザなどがないか、全身の皮膚の状態をチェックしてください。 浴室への入室 浴室の出入り口は段差が設けられていることも多いため、足元に注意して入室します。室温を調節するために、浴室内にお湯をかけていた場合は、床が濡れて滑りやすくなっていますので気をつけましょう。 滑りにくいバスマットを敷く、浴室への入り口に手すりを設置するなど、転倒を防ぐ工夫も大切です。手すりがない場合は、介助者につかまるようにして浴室に入ってもらいます。要介護者の身体にマヒなどがある方は、動かしにくい側に介助者が立って身体を支えます。  

入浴中の介助方法(洗い方)

続いては、身体を洗う準備と流れについてご紹介します。今回は、一般的な手順をご紹介しますが、要介護者本人の希望を聞きながら進めても構いません。ただし、いきなり体幹から始めると身体に負担がかかってしまいますので、心臓からなるべく離れた手や足から始めます。  

まずはシャワーチェアに座りお湯をかける

浴室に入ったら、要介護者をシャワーチェアに座らせ、足元から上半身に向かって徐々にお湯をかけていきます。いきなりかけ湯をするとびっくりさせてしまいますので、脱衣時のように「お湯をかけますね」と一声かけることが大切です。 シャワーの場合、出している間に温度が変わってしまうことがあります。介助者も常にお湯に触れ、温度を確かめてください。 冷えを予防するには、洗面器にお湯を入れて、足を浸けてもらうとよいでしょう。温めたタオルを首にかけることも効果的です。

洗髪から始める

身体を洗うときは、上から順番に進めていきます。髪を洗う際に、シャンプーや水が目・耳に入ると不快に感じることがありますので、シャンプーハットを被ってもらうとよいでしょう。隙間ができないよう、要介護者の頭のサイズに合ったものを使用します。本人が手を動かせる場合は、自分で耳を塞いでもらうとより安全で、かつストレスを軽減できます。 ポイントは、ゴシゴシ洗いではなく、指の腹を使って優しく洗うことです。泡が残っていると肌荒れの原因になりますので、丁寧なすすぎを意識してください。

上半身を洗う

顔から首へ、腕から手、胸から背中と上半身全体を洗っていきますが、脱衣時と同様、自分で洗えるところは要介護者本人に洗ってもらいます。 要介護者には皮膚が弱い方も多いので、肌を傷つけないようスポンジを使うとよいでしょう。脇やひじの内側など、汗をかきやすく、汚れが溜まりやすい場所は特に気をつけて洗います。

下半身を洗う

下半身は、足先からふくらはぎ、太ももと上に向かっていくように洗います。要介護者本人のプライバシーへの配慮、身体機能維持のため、陰部は可能であれば自分で洗ってもらいます。後ろの陰部は手が届きにくいため、介助者が洗うほうが望ましいです。皮膚のシワや陥没部分、爪の間、足の裏などは見落としがちなので、洗い残しに注意しましょう。 赤みやただれがある部分は、ボディソープを使わずシャワーで流す程度にとどめます。痛みがある、あるいは動かしにくい部位は介助者が優しく手洗いするとよいでしょう。  

入浴中(浴槽の出入り)の介助方法

髪と身体を洗い終えたら、お湯に浸かります。足を上げる、またぐ、しゃがむと、浴槽への出入りは大きな動作を伴います。バランスを崩しやすく、転倒の危険がもっとも高い場面でもありますので、バスボードや手すり、滑り止めマットなどを積極的に活用します。

浴槽に入るとき

浴槽に入る前に、お湯の温度を本人にも確認してもらいましょう。要介護者が身体をある程度自由に動かせるのであれば、浴槽用手すりにつかまってもらい、介助者は腰を支えて入浴をサポートします。 足を高く上げることが難しい方は、シャワーチェアを浴槽に横付けして、シャワーチェアに座ったまま入浴準備をする方法もあります。座った状態で浴槽側にある足からまたぎ、手すりにつかまりながらもう片方の足も浴槽に入れてもらいます。浴槽に完全に浸かるまで手すりから手を離さないよう、声をかけながら介助します。 湯船に浸かる時間は、5分程度が目安です。短すぎると身体が温まりませんが、長いとのぼせやめまいなどの体調不良を引き起こすおそれがあります。脱水症状や熱中症を防ぐためにも、長風呂にならないよう時間を意識して動きましょう。

浴槽から出るとき

お風呂から上がるときは、入ったときと逆の順番で出てもらいます。水中は浮力がかかって姿勢が不安定になっている上、勢いよく立ち上がるとめまいやふらつきが出る可能性があります。身体を動かせる方には、手すりなどにつかまって「ゆっくり立つ」よう声をかけてください。問題なく立っていることを確認したら、身体を支えて安全に出られるようサポートします。 入るときと同じく、要介護者が転倒しないよう、バスボードやシャワーチェアに座るまで目を離さないように気をつけます。  

入浴後の介助方法

最後に、入浴後の介助手順をご紹介します。入浴は体力を使うので、顔色が悪くないか、呼吸に異常がないかなど、体調をチェックしながら介助を進めていきます。  

タオルで身体を拭き取る

浴槽から出たら湯冷めしないよう、すぐに身体の水分を拭き取ります。身体に水分が残っていると気化して身体が冷える原因となりますので、指と指の間なども丁寧に拭きます。 特に、高齢者は肌が弱く傷つきやすいため、タオルでゴシゴシと拭くのではなく、ポンポンと肌に当てるイメージで優しく水分を取ります。

保湿クリームで皮膚ケアをする

水分をしっかり拭き取ったら、保湿クリームで肌のケアをします。特に高齢者は、肌のバリア機能が低下していて乾燥しやすいため、かゆみに敏感になって肌をかきむしってしまう方もいます。このような皮膚トラブルを防ぐためにも保湿は有効です。皮膚科で処方されている塗り薬があれば、肌の汚れが落ちた入浴後のタイミングで塗るとより効果的です。

椅子に座ってもらいながら着替える

身体を拭いても、浴室や脱衣所の床に水滴が残っています。転倒リスクを最小限にするためにも、着替えは必ず座った状態で行ってください。椅子に座ったとき、足がきちんと床につくかも確認しておきましょう。入浴後の肌はしっとりしていて服が張り付きやすいため、要介護者は服を着づらいと感じるかもしれません。できるところは自分でやってもらいつつ、必要に応じて手伝います。 おむつや下着、ズボンを履くときは、すべてに脚を通してから立ち上がってもらいます。何度も立ち上がらずに済むので、要介護者の負担を軽減できます。

水分補給を行う

入浴によって体内の水分も失われているため、脱水症状を起こさないよう、少なくともコップ1杯程度の水分補給を行います。水やお茶でも構いませんが、汗によって失われたカリウムやナトリウムなどのミネラルを補給してくれる、スポーツドリンクもおすすめです。  

入浴介助のポイント(車椅子の場合)

シャワーキャリー 介護用 お風呂 入浴介助 寝たきりや車椅子の方への入浴介助をプロではない方が行うのは、少し難しいかもしれません。浴槽に浸かることができない方は、シャワーキャリーと呼ばれるシャワー用の車椅子で、シャワー浴を行います。 シャワーキャリーを使うと、居室と浴室の移動、衣服の脱着、入浴まで、すべて座ったまま完結できます。車椅子から入浴用の椅子に移乗する必要もないため、入浴介助がよりスムーズに行えます。また、座面に穴が開いていて、陰部が洗浄しやすくなっているのもポイントです。 シャワーキャリーはさまざまなタイプが販売されていますので、要介護者の体型や身体状況、操作性、浴室の広さなどを考慮して選んでみてください。  

正しい手順で入浴介助を

入浴介助は、まず要介護者の安全を最優先に考える必要があります。そのためには、正しい方法で入浴介助を行うことが大切です。 要介護者にとっての入浴は、身体を清潔に保つことができ、リラックス効果が得られるなど、さまざまなメリットがありますが、1人での入浴介助は肉体的・精神的に負担が大きいものです。介助をサポートしてくれる介護用品を積極的に活用し、安心で快適な入浴を目指しましょう。   Contents 【介護コラム】 ▶vol.01  初めての在宅介護 基礎知識~在宅介護を始める前に~ ▶vol.02  介護と介助の違いとは?介助の種類や方法、失敗しないポイント ▶vol.03  介護用品の選び方|在宅介護に必要なものと選び方のポイント ▶ⅴol.04  入浴介助の手順と注意点、必要な介護用品、入浴介助の方法などについて ▶vol.05  車椅子の選び方・使い方、車椅子の介助方法などについて ▶vol.06  清拭(せいしき)の手順について|全身清拭・部分清拭の注意点とポイント ▶vol.07  在宅介護で看取りをするために必要なこと、準備や心のケアなどについて ▶vol.08  食事介助の手順と注意点とポイントについて ▶vol.09  排泄介助(トイレ介助)の手順と注意点とポイントについて   【現役看護師によるコラム】 ▶vol.01 要介護認定から始める在宅介護の基礎知識~要介護認定の基準や申請方法・在宅介護について~ ▶vol.02 【認知症介護】在宅介護のポイント!限界と感じやすい3つの理由も解説 ▶vol.03 移乗介助―移乗介助の方法・ポイント・注意点などについて ▶vol.04 介護のおむつ交換の手順!9つの注意点や負担を軽減する方法を解説